皮脂とは?
皮脂腺から分泌される脂肪分です。
成分は、グリセリン脂肪酸エステルです。
皮脂の分泌
皮脂腺内で一定量蓄積された後に、毛穴を通じて皮膚表面に分泌されます。
その後、皮膚や体毛(髪の毛を含む)の表面に薄い膜を張るように広がっていきます。
皮脂分泌量の変化
皮脂の分泌量は、個人差、部位差が大きいです。
部位に関して言えば、頭皮や鼻、額、胸や背中の正中線に沿った部分は皮脂腺が多いため、皮脂の分泌が活発です。
また、性差も大きく、性ホルモンの関係で、平均して、女性より男性の方が分泌量は多いです。
男性ホルモンは皮脂の分泌を促し、女性ホルモンはそれを抑制するからです。
年齢においては、思春期になると増え、20歳代で分泌量が最高になりますが、その後は次第に減少していきます。
また、皮脂分泌は気温にも影響され、気温が低い時よりも高い時の方が分泌量は多くなります。
冬になって寒くなると、皮膚表面にあぶら気が少なくなり、カサカサしてくるのはこのためです。
皮脂の役割
皮膚の表面に広がった皮脂は、皮膚や毛髪を外部の刺激から保護し、体内の水分蒸発を防ぎます。
いわゆる、バリア機能の役割を果たします。
また、皮脂に含まれる脂肪が、皮膚の常在菌により分解されることで脂肪酸が生じ、これが皮膚の表面を弱酸性に保ちます。
このことによって、病原菌などを排除する役割を果たします。
皮脂を洗い流すとどうなるか
洗顔によって皮膚表面の皮脂膜が洗い落されても、皮膚機能が正常であれば、約2~3時間後には、皮膚表面の皮脂膜はほぼ元の状態にもどります。
回復皮脂は、一定量が分泌されると分泌が止まります。
この状態を飽和皮脂量といいます。
投稿日:2013.11.27