化粧品の効能効果について
化粧品は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(略して、薬機法)」により、以下のように定義されています。
この法律で「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。
ただし、これらの使用目的のほかに、第1項第2号又は第3号に規定する用途に使用されることも併せて目的とされている物及び医薬部外品を除く。
【医薬品医療機器等法第 2 条第3項】
そのため、化粧品の効能効果として広告することができる事項は、以下の範囲として定められています。
化粧品の効能の範囲
- 頭皮、毛髪を清浄にする。
- 香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。
- 頭皮、毛髪をすこやかに保つ。
- 毛髪にはり、こしを与える。
- 頭皮、毛髪にうるおいを与える。
- 頭皮、毛髪のうるおいを保つ。
- 毛髪をしなやかにする。
- クシどおりをよくする。
- 毛髪のつやを保つ。
- 毛髪につやを与える。
- フケ、カユミがとれる。
- フケ、カユミを抑える。
- 毛髪の水分、油分を補い保つ。
- 裂毛、切毛、枝毛を防ぐ。
- 髪型を整え、保持する。
- 毛髪の帯電を防止する。
- (汚れをおとすことにより)皮膚を清浄にする。
- (洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)。
- 肌を整える。
- 肌のキメを整える。
- 皮膚をすこやかに保つ。
- 肌荒れを防ぐ。
- 肌をひきしめる。
- 皮膚にうるおいを与える。
- 皮膚の水分、油分を補い保つ。
- 皮膚の柔軟性を保つ。
- 皮膚を保護する。
- 皮膚の乾燥を防ぐ。
- 肌を柔らげる。
- 肌にはりを与える。
- 肌にツヤを与える。
- 肌を滑かにする。
- ひげを剃りやすくする。
- ひげそり後の肌を整える。
- あせもを防ぐ(打粉)。
- 日やけを防ぐ。
- 日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。
- 芳香を与える。
- 爪を保護する。
- 爪をすこやかに保つ。
- 爪にうるおいを与える。
- 口唇の荒れを防ぐ。
- 口唇のキメを整える。
- 口唇にうるおいを与える。
- 口唇をすこやかにする。
- 口唇を保護する。口唇の乾燥を防ぐ。
- 口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ。
- 口唇を滑らかにする。
- ムシ歯を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
- 歯を白くする(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
- 歯垢を除去する(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
- 口中を浄化する(歯みがき類)。
- 口臭を防ぐ(歯みがき類)。
- 歯のやにを取る(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
- 歯石の沈着を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
- 乾燥による小ジワを目立たなくする。
化粧品の効果効能に関するよくある質問
A.「たるみに効く化粧品ランキング」や、「たるみが消えた?●●が絶賛した化粧品」などの広告やサイトはよく目にします。
ですから、多くの人は、「化粧品でたるみが消える」と考えています。
しかし、顔のたるみは筋肉が衰えることで起こります。
ですから、『たるみ』は化粧品によるスキンケアだけでは解決しません。
皮膚は、肌の表面から順に1~4の層になっています。
- 表皮
- 真皮
- 皮下組織(脂肪など)
- 筋肉
肌のうるおいを保つのは【1.表皮】で、肌の弾力をキープするのは【2.真皮】です。
そして、これら全てを支えているのが【4.筋肉】です。
目元に限らず、顔や体で起こる『たるみ』はすべて、この筋肉が衰え、1~3をしっかりと支えることができなくなることで起こる現象です。
ですから、たるみを解消するためには、きちんと皮膚を支えられるように、筋肉を鍛えることが重要です。
「たるみが消える化粧品」という宣伝文句のはウソです。
「たるみに効く化粧品」「たるみが改善する化粧品」という表現は、化粧品を使えばたるみが無くなるようにイメージさせ、薬機法に抵触します。
ですから、良識のあるメーカーや販売店はそのような表現は用いません。
根拠を明らかにしない表現で化粧品を販売している会社には注意が必要です。
投稿日:2018.11.19