皮膚のハリや弾力を保つ役割を果たしている『真皮』は、線維の90%以上を占める『膠原線維(こうげんせんい/コラーゲン)』および、『弾性線維(だんせいせんい/エラスチン)』、ムコ多糖類である『ヒアルロン酸』、あるいは『コンドロイチン硫酸』そして『水分』から構成されています。
これらの物質を産出しているのが真皮の『線維芽細胞(せんいがさいぼう)』という細胞です。
例えば、体内には、たった1gで6リットルもの水分を、しっかりと保水する『ヒアルロン酸』があります。このヒアルロン酸も、『線維芽細胞』が生みだしています。
そのため、年齢を重ねるとともに、『線維芽細胞』の増殖能力が低下し、数が少なくなったり、『ヒアルロン酸』などを生みだす力が弱くなることで、真皮が水分を保持する力は失われ、結果として弾力性が低下します。
もちろん、皮膚のハリや形を保つ役割のほとんどを担っている『コラーゲン』も、『線維芽細胞』が生み出しているわけですから、『線維芽細胞』の増殖能力の低下、産出能力の低下によって結合組織の構造的変化が起こります。
こうして皮膚のハリと弾力が失われることで、たるみが生じ、『しわ』となります。
しわの初期段階では、角質層の保湿力が低下したことや、皮膚の乾燥、一時的な栄養不足(脂肪の減少)など、『表皮』が原因であることが考えられます。
そして進行とともに、しわは、表皮のさらに奥、『真皮』にまで到達します。
更新日:2017.11.07投稿日:2013.07.12