夏の間はあんなに気にしていた紫外線。最近は、どうですか?なんとなく、夏ほど気にならない人も多いのではないでしょうか。
なぜ、冬は夏に比べて
紫外線を気にしなくなるのでしょう?
太陽から降り注ぐ紫外線は、オゾン層を通ることで弱まります。下図をご覧ください。
真夏の太陽は頭の真上に高く上りますが、冬の太陽はそこまで高く上りません。太陽の位置が変わると、太陽光がオゾン層を通過する時間が長くなります。その結果、より長くオゾン層を通る冬のほうが、紫外線は弱くなります。
だから、夏ほど紫外線が気にならないんですね。では、もう少し詳しく見てみましょう。
下のグラフは、ある一年の紫外線量の記録です。
紫外線は8月をピークに山型になり、冬に近づくにつれ、下がり続けます。
このグラフだけを見ると、冬の紫外線は少なくて、「なぁ~んだ、やっぱり夏ほど紫外線対策をしなくていいんじゃない?」と、思ってしまいそうですよね。でも、安心してはいけません!
このグラフをよくご覧ください。折れ線が2つありますよね。
性質の異なる2種類の紫外線が
肌を老化させる
地球に届く紫外線は、波長の違いによって、UV-A波とUV-B波に分けられます。グラフの下のほうで小さく変化しているのがUV-A波、上に大きく変化しているのがUV-B波です。
なぜ、UV-A波とUV-B波の変化に違いがあるのでしょうか。それは、UV-A波とUV-B波はオゾン層で吸収される量が違うからです。
UV-A波はあまり吸収されないのですが、UV-B波はオゾン層にたくさん吸収されます。
図1でもわかるように、夏と冬では太陽の光がオゾン層を通る距離が変わります。太陽の光がより長い間オゾン層を通る冬は、UV-B波は弱くなります。それに対してUV-A波は、オゾン層を通っても吸収が少ないので、一年を通して変化が小さいのです。
さらに、このUV-A波は、肌表面のバリア機能を通り抜け真皮にまで達するため、肌細胞を深く傷つける特徴があります。その結果、深いシワやしつこいシミ、顔のたるみなどの大きな肌トラブルを招くことになります。
UV-A波
肌の深部にまで達し、肌細胞を傷つける。シミやシワの原因に!
UV-B波
肌の表面に炎症を起こす。日焼けの症状の原因に!
ですから、シミやシワ、たるみなどの肌トラブルを予防するのであれば、冬も油断をしてはいけません。一年を通してしっかりと紫外線対策をしてください。
では、どのように紫外線対策をすればいいのでしょう?
冬に肌を老化させない!
紫外線対策5つのポイント
帽子や日傘などで紫外線を避けるように気をつけても、100%防ぐことはできません。
特に顔や首元は、地面から照り返す紫外線をどうしても浴びてしまいます。
ですから、紫外線を物理的に防ぐ工夫とあわせて、必ず日焼け止めを塗るようにしましょう。
乾燥した肌は、健康な肌よりも紫外線によるダメージを受けます。つまり、シミやしわが起こりやすくなってしまうのです。
紫外線によるダメージを最小限に抑えるためには、紫外線を防ぐと同時に、肌の乾燥を改善し、ダメージを受けにくい肌を作りましょう。そのために、しっかりと肌を潤す保湿のスキンケアを行ってください。
具体的な方法は、こちらの記事(『誰も知らない!シミ対策の正しいスキンケア』)で詳しくお話しています。
特に、今すでにシミでお悩みの場合は、現在のスキンケアで、本当にしっかりと保湿ができているかどうかをこの記事でチェックしてください。
紫外線の強さは一日のうちでも変わります。紫外線の強さを表す『紫外線指数(UVインデックス)を環境省の『紫外線保健指導マニュアル』で見てみましょう。
ここで表される『紫外線指数(UVインデックス)』によって、紫外線の強さを次のように理解することができます。
もう一度グラフを見てください。
この日はお天気がよかったのか、午前8時から紫外線指数が上がり始め、正午には『非常に強い』というレベル10になっています。これは外に出るときには必ず紫外線対策をしなければならない強さです。
一日のうちで紫外線が一番強くなるのは【10時~14時】の間と言われています。この時間帯は、お出かけを控えたり、出かける際には必ず日焼け止めを塗るようにしましょう。
ビタミンCには、メラニン色素を抑制する働きがあり、さらに、肌のハリを作るコラーゲンの生成にも欠かせません。紫外線から受けたダメージを回復させるために、積極的にビタミンCを摂りましょう。
基本的な生活習慣も大切です。これは、紫外線によるダメージを回復させるためだけではなく、健やかな肌を作るためにも欠かせません。
特に睡眠は、眠りについてから約3時間の間、ぐっすり眠れるよう気をつけてみてください。
というのも、肌の生まれ変わりを促す成長ホルモンは、この最初の3時間で一番活発に生成されるといわれているからです。
美肌づくりのゴールデンタイムを活用するため、眠りの質に注目してみましょう。
また、肌は、日々摂取する食事をもとにした栄養素を材料に作られます。
特に、質の良いたんぱく質・ビタミン類を中心に、栄養バランスの良い食生活を心がけましょう。
まとめ
このように、深刻な肌トラブルを招く紫外線(UV-A波)は、一年を通して降り注いでいます。
実際に肌に感じる日差しの強さや気温などに気をとられず、冬も夏と同じようにしっかりと紫外線対策をして、シミ・しわ・たるみのないキレイ肌を目指しましょう!
紫外線対策のうち、一番見落とされやすいのは日ごろのスキンケアの大切さです。
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更新日:2017.11.10投稿日:2013.12.02