一重まぶたと二重まぶたの違いは?
一重まぶたと二重まぶたは、まぶたを開閉する筋肉の違いによるものです。
一重まぶたは、筋肉がひとつです。
二重まぶたは、筋肉がふたつあります。
筋肉がふたつあることで、まぶたを開ける際、まぶたの皮膚2箇所が引っ張られます。その引っ張られた2箇所の間にシワができて、二重まぶたになるわけです。
この筋肉の数がひとつなら一重まぶた、ふたつなら二重まぶたになります。
うわさの『二重美容液』とは?
『二重美容液』とやらの説明を見ると、総じて、「寝ている間、接着効果によって疑似的に二重まぶたを作ります。それを継続することで、まぶたに二重のクセがついて、その結果、二重まぶたになります。」という説明でした。
使い方は、「まぶたに塗るだけ」と、どの商品でも、ほぼ同じです。違う所と言えば、塗るタイミングが『夜』だけの場合や、『朝夜』など、使用頻度の差程度です。
また、『独自の製造法』によって、「接着効果による肌への刺激が軽減」されていたり、美容成分を配合しているので、「まぶたのむくみや、かぶれも軽減される」など、それぞれ商品には特長があり、そこで差別化されているようです。
二重美容液を使っても
二重まぶたにはならない
二重美容液の働きは、「接着効果で疑似的な二重をつくる」こと。そして、それを継続することで、「二重まぶたのクセがつく」ということです。
一方、自然になる二重まぶたは、まぶたを開閉する筋肉が2つあることです。
だから、疑似的に二重まぶたを長時間作ったところで、二重美容液が取れて粘着力が失われると元に戻ります。
構造的には、肌を折りたたんだ状態を粘着力でキープしているだけです。だから、粘着力が無くなれば、まぶたの重さと重力に負けて、折りたたんだ部分が伸びてしまいます。
もしかしたら、朝起きて上を向いている状態なら、少しは二重の状態を維持できるかもしれませんが、時間にして数分程度でしょう。
例えば、厚手の段ボールを2つ折にして、一方の端だけ持つと、持っていない一方がすぐに垂れ下がってしまいますね。折れ曲がった状態を維持することは不可能です。もし、その状態を維持するのであれば、何かで固定するしかありません。この原理と同じです。
だから、いくら長時間、クセをつけたとしても、永続的な二重まぶたになりえないものだと言えます。
しかも、個人差が大きいのでは?
二重美容液を使う人は、おそらく一重なのだと想像できます。
しかし、ひとことで『一重』と言っても、個人差があります。ただ『普通に一重』なのか、『奥二重』なのか、はたまた、『腫れぼったいまぶた』なのか、『脂肪の多いまぶた』なのかなどなど。
こうした個人差によって、『二重』の出方は、当然、変わってくることでしょう。
粘着効果がある間は『二重』が持続するものの、こうした個人差により、おそらくイメージしている二重(くっきりとした、目が大きく見える等)とは違う出来栄えになることが容易に想像できます。
さらに、二重まぶたにならないどころか、肌トラブルが!?
とはいえ、長年、皮膚を折りたたんだ状態を続けていると、シワはできるかもしれません。これが二重に見えないことはないのかもしれません。
ただ、あくまでも『シワ』なので、自分の思い通りにつくわけでもなく、このシワで老けて見られる可能性はあります。
また、それだけではない懸念点があります。
それは、『粘着成分』による悪影響です。
二重美容液の説明には大半が『低刺激』とありますが、寝ている間、長時間継続して二重を維持する粘着力は、敏感肌には決して低刺激とは呼べません。
敏感肌の私自身、絆創膏や湿布薬を使うと、肌が赤くなったり、ただれます。これは、アレルギー反応ではなく、単純に、粘着力による肌への刺激によるものです。だから、こういう粘着成分には注意が必要なことを身をもって知っています。
特に、『まぶた』は、顔の中でも(というか人体全部の中で)一番、皮膚が薄い部分です。皮下組織を除いた皮膚(表皮と真皮)の平均が1.5~2ミリ程度に対して、まぶたは0.6ミリと、めちゃめちゃ薄いです。
そんな薄い部分、ちょっとしたことでも皮下組織に刺激を与えるため、炎症や腫れが起きやすいのに、さらにそこに、粘着力のある成分で刺激を与えるとどうなるか…想像できますよね。
どのような美容成分を配合しても、粘着力による肌への刺激を軽減することは不可能です。だから、敏感肌の人は使わない方がいいでしょう。というか、そもそも本当の二重まぶたになれる効果もないので、使う意味自体がないと思いますが…。
二重まぶたに確実になれる方法は?
二重美容液やアイプチのように、疑似的に二重を維持することでは、二重まぶたにはなりきれません。せいぜい、まぶたにシワができる程度です。
本当の意味で二重まぶたになりたいのなら、今のところ整形手術しかありませんね。整形手術では、糸を筋肉の代わりに埋め込んで、二重まぶたを作り出します。そのため、二重の状態を維持できるのです。昔に比べると整形の技術が上がったとはいえ、リスクがあることも理解しておきましょう。
投稿日:2017.04.08